• Faculty of Arts / Art Award

2024_影山晴也

鮮やかな日々
影山 晴也
デザイン工芸学科 映像メディア造形分野
アニメーション
2分10秒

 デジタル作画によるアニメーション作品。
 実弟との会話の中で発生した記憶の断片、自身の経験から滲みでたイメージ、それらを描き起していく作業を行う過程で、過去の記憶やその時に思い描いた将来の夢が鮮明に蘇ってくるという。これは実体のない存在を、脳内で発生したイメージで構築された世界である。これを緻密なモチーフ描写とシンプルな構図によって展開していき、アニメーション作品に仕上げている。自身の経験に基づいた事象を、作者の持つユニークなグラフィックスタイルによって描きつつ、軽妙なサウンドと相まって、誰しもが共感できる淡く切ない思いが湧き上がる、そんなアニメーション作品とも言える。特に卓越した技術を誇示するものではなく、非常にバランス感覚に優れた作品である。